時代のうねり

時代が大きくうねっている。毎日中東・アフリカ情勢から目が離せない。世界は連動・連鎖しているからだ。

この2~3年で大きく世界情勢が変化すると私は思っている。この国のようにトップの顔が短期間にころころ変わる国も無いものだが、それは政治家の問題だけではなくて時代の変わり目の不安定な波動にも起因している気がしてならない。

当分、政治の不安定な状態は続くだろうが特に今後悩まされそうなのが食糧の値上がりと不足だ。

いつの間にか世界は狭くなり「連動・連鎖の法則」に左右されるようになった。良くも悪くも。

人は歴史に学び、そして何も学ばない。人間の本質ってそうなんですね?
人は歴史に学び、そして何も学ばない。人間の本質ってそうなんですね?

老人と波

いつも楽しみに観ているKORDUROI.tvというサーフィンの動画サイトがある。コンテストとは無縁のいろんなスタイルのサーファー&サーフィンを覗くことが出来る。

最近では「Jhon Peck」というサーファーの動画が印象に残った。63歳という年齢ながら波と調和する様な、波と一体となる様なスムーズな波乗りをする。

ジョン・ペックの生活はサーフボードを削り、ヨガに没頭し、波に乗るというシンプルなものだろう。当然ながらスキニーな体型がベジタリアンだと言うことも物語っている。

私が彼の年齢位になった時、彼のようにベジタリアンになり、ヨガの信者になり、ロングヘアーのヒッピーっぽいジジイサーファーになっている可能性は充分ある。そしてその頃ビーチでハングアウトしているヒッピージジイは、私以外にも沢山居るに違いないと思う。いつかマウイのビーチで出会った光景のように。

長い手足と細い体型は私も一緒だ。しかしジョン・ペックは自然体で波に乗って行く。無我の境地に遊ぶように。
長い手足と細い体型は私も一緒だ。しかしジョン・ペックは自然体で波に乗って行く。無我の境地に遊ぶように。

Kitchens

Casa BRUTUSの「キッチン特集」。仕事柄キッチンとその道具類には興味がある。

デザイナーのキッチン、男っぽいキッチン、やかんコレクター、プロ愛用の道具公開など盛り沢山で楽しめます。

料理人ケンタロー愛用の道具、フォトグラファーでサーファーの熊谷隆志氏の「マリブな生活」、それとパリで花屋を営むゲイカップルのノルマンディーの絵画のような別荘が印象的だ。
料理人ケンタロー愛用の道具、フォトグラファーでサーファーの熊谷隆志氏の「マリブな生活」、それとパリで花屋を営むゲイカップルのノルマンディーの絵画のような別荘が印象的だ。

Winter Surf

南房総はいろいろな面でたいへん恵まれた地域だとよく思う。その中のひとつに波乗りがある。

黒潮の影響で冬でも海水はあまり冷たくならない。もちろん真冬はフルスーツは必要だが3ミリで過ごす人もいるし、天気が良ければブーツを履いていない人もチラホラ見かける。どんな風向きになっても対応できるポイントが点在し、全く波がフラットと言う日がまず無い。

今日もいつも北(東)風が吹くと行くポイントでいい波に恵まれた。しかし最近身体が思うように動かないしよく息も切れる。1月に54歳になったばかりだが、このままどんどん動きが鈍くなっていってしまうのか?そんな懸念を抱いてサーフする冬の日である。

今日のような波の良い休日に気持ちよくサーフするために日々摂生を……しない私です。シガーや酒は相変わらずだしね。ヨガとかランニングとかやればいいんだろうけど……
今日のような波の良い休日に気持ちよくサーフするために日々摂生を……しない私です。シガーや酒は相変わらずだしね。ヨガとかランニングとかやればいいんだろうけど……

スクラッパー

雑誌の切抜きなど、スクラップに精を出す人を「スクラッパー」と呼ぶ(私だけか?)

10代からなのでかれこれ30年以上になるスクラッパーだ。もはやレジェンドと言ってよい?

初めてスクラップしたのは高校生。確か資生堂のブラバスという男性用化粧品の広告だった。当時、ライフスタイルの情報を得るとしたら雑誌くらいしか無かった。メンズクラブや男子専科、平凡パンチにプレイボーイなど。

20代から30代は随分いろんな雑誌、洋書を買っては切り・貼りしていた。貼る順序や紙面の構成、全体のバランスなどを考慮しジャンル別に分類した。その作業はちょっとしたコラージュのようなものだ。(ピーター・ビアードの「Diary」には、かなり影響を受けた)

雑誌はいつのまにか大量にたまってしまうので、こんなことでもしないと整理できなかったということもある。

30数年で、30数冊あった。ただ40代以降はそれほど雑誌を買わなくなったのでその殆んどは20代と30代の頃の物だ。こうゆう物は日記と同じで時間が経ってから見るとその頃の心理が垣間見れて面白い。
30数年で、30数冊あった。ただ40代以降はそれほど雑誌を買わなくなったのでその殆んどは20代と30代の頃の物だ。こうゆう物は日記と同じで時間が経ってから見るとその頃の心理が垣間見れて面白い。
今の私はi padをスクラップブック的に活用している。大量の切抜きををモバイル出来るスクラップブック。ウェブ上の気に入った画像をi photoに落としテーマ別に分類し楽しんでいる。それに、このスクラップブックには音楽や動画もスクラップできる。当たり前のことだが、私にはそんな感覚なのだ。
今の私はi padをスクラップブック的に活用している。大量の切抜きををモバイル出来るスクラップブック。ウェブ上の気に入った画像をi photoに落としテーマ別に分類し楽しんでいる。それに、このスクラップブックには音楽や動画もスクラップできる。当たり前のことだが、私にはそんな感覚なのだ。

Something

雑貨や古道具の展示会がいくつかあったので、休日を利用して東京に行ってきた。

「デッキシューズ」や「デイズギャラリー」の買い付けの為ということもあるが、そうゆう所に行って「物」だけじゃ無い何かを見つけたいと思っているし、行けば必ず何かを見つけられるから。

アンティーク関係の小さな物は手持ちで帰ってきた。イギリスのピューター(錫)の盆と真鍮のカトラリー(60年代)、ミルクガラスの容器(50年代)。大きなケトルやオランダのセラミックボトルなども後から届く予定。
アンティーク関係の小さな物は手持ちで帰ってきた。イギリスのピューター(錫)の盆と真鍮のカトラリー(60年代)、ミルクガラスの容器(50年代)。大きなケトルやオランダのセラミックボトルなども後から届く予定。
110203(2)
茅場町の古いビルの5階にあるギャラリーにも寄った。古道具を再生した椅子、照明器具、時計など私の好きな物がテーマだったが、この雑居ビル自体もデザインスタジオが入ったりして「再生」されて来ている。何をどう再生するか、若い人たちの感性に感心させられる事が最近多い。

コーヒーミル

ガリ、ガリ、とハンドルを回しコーヒー豆を挽く。

キッチンにいい香りが広がる。

休日の朝の日課。

今までプジョーなどいくつかコーヒーミルを使ってきたが、この固定式のタイプに落ち着いた。

70年代のイギリスはSPONG社のコーヒーミル。鋳物で頑丈ゆえ孫の代まで使えるだろう。

自宅で使用するミルは手動式が良い。また古いミルは使わない時の姿も良い。
自宅で使用するミルは手動式が良い。また古いミルは使わない時の姿も良い。

BEER+KONA COFFEE

知り合いの方から頂いたビール「PIPELINE」がとても旨かったので酒屋さんで1ケース取ってもらった。ハワイのビールなのだが何とコナコーヒーがブレンドされている。

コナコーヒーは柔らかい酸味をもつエクセレントなコーヒー。サンドカフェでもメニューに加えてからファンも多い。

甘く香ばしいアロマと濃厚な味わいだが、苦味と炭酸感は押さえ気味なので葉巻との相性はすごくいい。

限定販売だそうです。オヤジの3時のおやつに!
限定販売だそうです。オヤジの3時のおやつに!

パンスペルミア説

押しも押されぬ世界的アーティストとなった写真家であり現代美術家の杉本博司氏。この人のアクションに私もいつも注目しているが、最近カ-サ・ブルータスで読んだ杉本氏の文に興味深い事が書かれていた。

「パンスペルミア説」……宇宙から飛来する隕石の中にアミノ酸を含む物があり、それらが太古の海面に激突した衝撃でアミノ酸と海水が反応し原初の生命体が地球上に誕生したとする仮説。

それから何億年たったろうか?氏はこの仮説を元にした虚構の作品に写真という装置でリアリティーを与えた個展を地元NYで開いた。あまりに確信を持って語られる嘘には真実が宿るものらしいと付け加えている。

杉本氏の周到で緻密、完璧ともいえるコンセプトはコンセプチュアル・アートの生みの親、あのマルセル・デュシャン譲りのようだ。デュシャンは死後益々その影響力を増している稀有なアーティストだと氏は認めている。私は同じ意味で利休もそうだろうと思う。

私の好きな「海景」「劇場」などのシリーズ満載のモノクローム写真集。最近は建築、古美術とのコラボ、文楽プロデュースなど止まる所を知らない杉本氏。「現な像」など書く文章も読む側を触発する。
私の好きな「海景」「劇場」などのシリーズ満載のモノクローム写真集。最近は建築、古美術とのコラボ、文楽プロデュースなど止まる所を知らない杉本氏。「現な像」など書く文章も読む側を触発する。
「海景」シリーズより。画面を二分する何も無いモノトーンの海と空。古代人の見た景色。しかし見方に正解は無い。この写真は見る人の考えを映し出す装置なのだ。
「海景」シリーズより。画面を二分する何も無いモノトーンの海と空。古代人の見た景色。しかし見方に正解は無い。この写真は見る人の考えを映し出す装置なのだ。
誰も観客の居ない古い劇場で映画を上映。上映しているあいだシャッターは開かれていた。つまり映画1本分の情報が白く光った幕に入っている。情報過多、露出オーバーで時間が溶解する。氏の言葉を借りれば「時間の概念を写した」。
誰も観客の居ない古い劇場で映画を上映。上映しているあいだシャッターは開かれていた。つまり映画1本分の情報が白く光った幕に入っている。情報過多、露出オーバーで時間が溶解する。氏の言葉を借りれば「時間の概念を写した」。

シガリロ

シガーはゆったり時間を過ごしたい時や何かいい事があった時などに自宅で楽しんでいるが、仕事の合間やバーなどでフッと吸いたくなる瞬間がある。

そんな時にタバコサイズのシガリロは重宝する。太いシガーだと1本吸う(正確には、吹かす)のに4~50分かかってしまうからだ。

コイーバのシガリロ「CLUB」は、昨年館山のビストロで開催されたワイン会で君津のソムリエの方に勧められ、そして気に入った。短くなっても辛くならないこの「CLUB」は最近私のカバンにいつも入っている。

ソムリエの方でシガー好きは珍しい。煙がワインのテイストの邪魔をするからだろう。でも私は、自分の好きな世界を突き放しても見れる感性を持っている人が好きだ。
ソムリエの方でシガー好きは珍しい。煙がワインのテイストの邪魔をするからだろう。でも私は、自分の好きな世界を突き放しても見れる感性を持っている人が好きだ。

「サン・ジャックへの道」

前世がフランス人ではないかと私が勝手に思っているノーブルな風貌の紳士。その方が貸してくれたDVDが「サン・ジャックへの道」というフランス映画。

フランスからピレネー山脈を越えスペインの先端にある聖地サンティアゴ(フランス語でサン・ジャック)まで人々は2~3ヶ月も歩いて巡礼するという。その距離1500km。

遺産相続のため仕方なく巡礼ツアーに参加した仲の悪い3人の兄弟に若者4人とスキンヘッドの美しい女性も加わり、引率のガイドも含め9人は過酷な行脚の過程でそれぞれ大切な何かに気付いていく。それは現代人が失ってきたものと同じものに違いない。

「旅は不条理に人を成長させる」と語った先達の言葉が真理だと確信させてくれた。

ラストシーンのいい映画は、別れ際にそっとプレゼントを手渡されたような感慨がある。 趣味がペタンクだと話してくれた紳士は2月にまた渡仏するという。パリから何処に足をのばすのだろうか?プロバンスだろうかブルターニュだろうか。「あーっ行ってみたい!」
ラストシーンのいい映画は、別れ際にそっとプレゼントを手渡されたような感慨がある。
趣味がペタンクだと話してくれた紳士は2月にまた渡仏するという。パリから何処に足をのばすのだろうか?プロバンスだろうかブルターニュだろうか。「あーっ行ってみたい!」

Browin’ in the Wind

ある日、サーファーのお客さんと話をしていて「風に吹かれて」という芋焼酎がおいしいと聞いた。名前も良かったので取り寄せたが、なるほどまろやかで美味かった。アルコールが42~3°ある(「六代目 百合」という焼酎の原酒)ので1対1で水かお湯で割って飲んでいる。

B.ディランの「Browin’ in the Wind」は社会問題や個人の矛盾・葛藤に対して「答えは風に吹かれている」という禅問答のような歌詞だったと思うが、この焼酎の名前を考えた人も1つの答えなんて無い美味さだと言いたかったのかな。

ディランの曲で「Like a Rolling Stone」はマイフェイバリットソング。アコースティックギターをエレキに持ち変えたディランは衝撃的だった。R.ストーンズやジミヘンのカバーも好きだ。
ディランの曲で「Like a Rolling Stone」はマイフェイバリットソング。アコースティックギターをエレキに持ち変えたディランは衝撃的だった。R.ストーンズやジミヘンのカバーも好きだ。

旅のお供

旅のお供に欠かせない物、スイスアーミーナイフ。

栓抜き、ワインオープナーは必須だが私はハサミが付いているのが好み。

あと海外に行く時はコーヒードリップセットも必ず持って行く。プラスチックのドリッパーとペーパー。さすがにコーヒー豆は挽いていくが滞在日数分は持参する。

朝は美味しいコーヒーが無いと始まりません。

赤いモレスキンの手帳にはスケジュールや宿泊のデータなど記載して行く。自分で書いた文字はガジェットに打ち込んだものよりも記憶し易いと思う。
赤いモレスキンの手帳にはスケジュールや宿泊のデータなど記載して行く。自分で書いた文字はガジェットに打ち込んだものよりも記憶し易いと思う。

OLD MAN’S DREAM

最近、ジジイ(想像だと60~70歳)になった時の夢が1つ増えて2つになった。

1つは珈琲屋と骨董屋を合体させたような店のジジイ。もう1つはレンタルボード屋のジジイ。

先月ニュージーランドのビーチにあったレンタルボード屋にそそられた。コンパクトにたためるトレーラータイプで、これなら近くの波のいいビーチに引っ張って移動しながら営業可能。

多分、その頃は歳でお客さんと海に一緒に入ってスクールなんて出来ないだろうから、レンタル専門だろう。のんびり春から初秋にかけてビーチで過ごす口実でいい。

折りたたみ式のチェアーを広げ、ラジオを聞きながらランチボックスのサンドイッチを頬張り、珈琲をコンロで沸かし、葉巻を吹かし客を待つ。

若いお姉さんがボードやウェットを借りに来たら「まあ珈琲でもどうかね、ワシが若いときはのう……」とか言いながらちょっかいを出したり。

レンタルボード屋を夏の稼業にしたら2つの夢は同時に可能だな。しかも波によっちゃあサーフィンやっちゃったりして。しわくちゃの体で……これ初夢ですから。
レンタルボード屋を夏の稼業にしたら2つの夢は同時に可能だな。しかも波によっちゃあサーフィンやっちゃったりして。しわくちゃの体で……これ初夢ですから。

A Happy New Year

12月になると「ゴッドファーザー」を見たくなるとシガー好きのお客さんが言った。特にパート2のデニーロがカッコイイとも。

私は、随分前に買ったDVDコレクションのことを思い出していた。そしてこの年末こそは見なければと思った。

大晦日の夜から何十年か振りにゴッドファーザーをパート1・2・3とオールナイトで一気に観てしまった。紅白も見ずに。

体に宿しているカルマ、流れている血、一度受けた恩義は生涯忘れることは無いが、一度裏切ったら兄弟でも許されることはない掟。ニーノ・ロータのテーマミュージックはシシリーへの郷愁を誘う。今回感じたがキューバでの最初のシーンで流れた音楽が良かった。

この映画、毎年見たくなる気持ちが良くわかる。

そういえばシガー好きのお客さんは、いつも黒い服装にサングラス、ストイックな雰囲気。どこと無くヒットマンを連想させる。

あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。 今年も日常生活の中に自然を取り込んで暮らしたい。 Raglan. NZ 2010
あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
今年も日常生活の中に自然を取り込んで暮らしたい。
Raglan. NZ 2010

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