モノクローム

書斎に唯一掛かる額がある。

1966年に撮影されたモノクロームのプリント。

ニューヨークの自邸で葉巻を燻らすマルセル・デュシャン。

現代美術(コンセプチュアルアート)の始祖。

 

私はモノクロームの写真が好きだ。

写真集もモノクロームの物が多くを占める。

WALKER EVANSの「HAVANA 1933」を挟み左が南仏に遊ぶブルジョアを撮ったラルティーグの「Riviera」、そして右がアメリカ写真の父、A・スティーグリッツの「ドロシー・ノーマンの肖像」が表紙の図録。どちらも1900年代前半のものである。

 

一見、ブルジョアジーと聖女の対比のようだが、実はドロシー・ノーマンはスティーグリッツの愛人だった。(スティーグリッツの妻は有名な女性美術家ジョージア・オキーフ)

 

スティーグリッツの死後G・オキーフはニューメキシコに移り住み孤高の余生を送ったという。

この写真、実は金城さんという日本の写真家が撮っていた。デュシャンは葉巻とチェスが好きだったという。
この写真、実は金城さんという日本の写真家が撮っていた。デュシャンは葉巻とチェスが好きだったという。
写真集もインテリアとしてディスプレイ。
写真集も見て楽しみ、インテリアとして眺めて楽しむ。

日々の椅子

仕事を終え自宅に帰ると私は酒をグラスに注いで書斎に引きこもる(笑)

 

小さな六畳の和室が私の居場所だ。

 

しかし、その狭い空間にはお気に入りの物しか置いていない。

 

中でも椅子と照明器具にはこだわってきた。

 

足し算と引き算を重ねて残った物達に囲まれ、私は今日の自分に「お疲れ!」を言う。

ブログなどを書く時に座るデスクチェアは80年代のイームズ(アルミナム)。ソファーは20年近く愛用しているコルビュジェ。どちらもブラックレザー。
ブログなどを書く時に座るデスクチェアは80年代のイームズ(アルミナム)。ソファーは20年近く愛用しているコルビュジェ。
リビングの本棚の脇には1800年代のスモーカーズボウチェア。肘掛け椅子が好きなんです。
リビングの本棚の脇には1800年代のスモーカーズボウチェア。ゆったりできる肘掛け椅子が好き。

コーヒードリップ

今まで家でコーヒーを淹れる時には、ケメックスのコーヒーメーカーを使っていましたが最近はドイツのVITLABというメジャーカップとコーノ式ドリッパーの組み合わせです。

 

私のように何回もコーヒーを淹れる人には、ポリプロピレン製とプラスチック製の組み合わせは軽量で破損の心配の無く気軽に使えます。

 

前回のサーフトリップの際にもこのセットを持参しました。メジャーカップの中にペーパーフィルターとコーヒーを収めて。

 

目盛りも凸になっているので1杯、2杯の印を白くマーキング。粉の量とお湯の量は正確な方が良いですからね。

機能面とデザイン面が両立しているメジャーカップで気に入ってます。
機能面とデザイン面が両立しているメジャーカップで気に入ってます。
吉祥寺でRoundaboutという日用品のセレクトショップオーナーの小林和人著「あたらしい日用品」で見つけました。
吉祥寺のRoundaboutという日用品のセレクトショップオーナーの小林和人著「あたらしい日用品」で見つけました。

海に浮かべない休日

先週の休日は冷たい雨だった。

今週は朝から晴天だが嵐のような強風が吹きっぱなし。

どうも2週続けてツキが無いようだ。そんな時もある。

 

海に浮かべない休日は珈琲を飲みながら久し振りの葉巻を吸おう、レコードをゆっくり聴いたり新しいカメラをいじりながら。

ここの所ご無沙汰だった葉巻はキューバのパルタガス。やっぱりウマイ。
このところご無沙汰だった葉巻。今日の一本はキューバのパルタガス。やっぱり寛げる!
ターンテーブルに乗せるのはビル・エバンスの「Explorations」A面2曲めの「Haunted Heart」が好きだ。
ターンテーブルに乗せるのはビル・エバンスの「Explorations」A面2曲めの「Haunted Heart」が特に好きだ。
今2台のLUMIXが手元にある。GF1とGX7。このサイズの四角いカメラが好み。25ミリのパンケーキ、14-45ミリ、シルバーの35-100ミリ、45-200ミリの望遠と揃った。
今2台のLUMIXが手元にある。GF1とGX7。私はこのサイズの四角いカメラが好み。レンズは25ミリのパンケーキ、14-45ミリ、シルバーは35-100ミリ、45-200ミリの望遠と揃った。普段はi phoneのカメラで事足りるが旅行や海景色を撮るのはこれが良い。まあ大した写真撮るわけじゃないですけどね、遊べます。

プレゼンター

私のカテゴリーに無い音楽や映画のソフトを提供してくれるペンションオーナーN氏。

今まで随分多くの楽しみを与えてもらっている。

例えば日本映画の「流れる」や「泥の河」また自動人形作家ムットーニのドキュメンタリーなど貴重な映像も。

特に小栗監督の「泥の河」は印象深い一本だった。

 

そして、昨年のクリスマスにはP・フルニエ演奏のバッハ無伴奏チェロ組曲のCDをプレゼントしてもらった。

11月にP・カザルスのブログを書いたが、このフルニエの演奏もN氏推薦だけあり素晴らしい。

カザルスは別格として、ヨーヨー・マやミッシャ・マイスキーも聴いていたが、このフルニエの演奏の方が私好み。

音楽に関してマニアックじゃなく雑食の私、あくまで基準は自分の体に染みるかどうかだ。

クラシック、ジャズ、ロック、ラテン、昭和歌謡など自分好みを飽きもせず聞き続けます。
クラシック、ジャズ、ロック、ラテン、昭和歌謡など自分好みを飽きもせず聞き続けます。

海と共に

昨年旅したオーストラリアの海を思い出しながら、今年も海と共に暮らしていこうと思っている私です。

クレセントヘッズ
クレセントヘッズ、もう一日居たかったな!
シドニー、フレッシュウォータービーチ
マンリーのフレッシュウォーターは女の子に人気のコンパクトで綺麗なビーチ。
シドニー、マンリーハーバー
マンリーワーフ 自動車に乗るようにヨットを楽しんでいる感じがした。
シドニーのランドマーク、オペラハウスと帆船。
シドニーのランドマーク、オペラハウスと帆船。

2016 迎春

新年あけましておめでとうございます。

穏やかな元旦を迎えましたが、12月の11連休の罪滅ぼしで(笑)私は仕事始めとなりました。

 

今年もルーティンワークこそ一所懸命に取り組み、休日は自然の懐に抱かれて過ごせれば良いなと思っております。

皆様にも幸多き一年となりますようお祈り致します。

シドニー、フレッシュウォータービーチ 2015  
マンリー フレッシュウォータービーチ 2015

ブラッディ・マリーから

今回のオーストラリアはJALで行きました。

 

そのJALですが、とても良かったんです。

池袋の大勝軒のつけ麺が食事に出て驚いたり、映画も新作と名作のラインナップが多くて飽きさせないし(新作で一番良かったのはトム・ハンクスの「ブリッジ オブ スパイ」でした)、きめ細かな気配りでは日本人に勝る国はありませんね。お酒も無料ですし(笑)

 

帰りの便の事、私はオーストラリアでビールや白ワインはかなり飲んでいたのでチョット違う物が飲みたくなりました。

で、CAさんにトマトジュースをもらい図々しく「これにウオッカを少し入れて頂けますか?」とお願いしたところ快く小さなボトルを差し出してくれた。そして更に「レモンと胡椒もいかがですか?」と嬉しいお言葉。マドラーも付けて。

 

そんなさり気ない気遣いからブラッディ・マリーが完成。映画を観ながら美味しく頂きました。

 

飛行機の中には明確な経済上の「class」が存在しますが、エコノミーの私が快適に過ごせるホスピタリティもJALの機内には存在していました。

 

そこが嬉しい。

さり気ない気遣いを出来るよう私の糧と致します。 来年も宜しくお願い致します。
さり気ない気遣いを出来るよう私の糧と致します。
来年も宜しくお願い致します。

シドニー遊覧

サーフトリップを計画する際に気にするのは、何曜日に到着して、何曜日に帰るか、と言う事。

何故なら週末の海はローカルサーファーで混み合うから。

だから今回も日曜日に到着し、日曜日に帰国するスケジュールとした。

そうする事である程度は混雑を避けられる。

 

帰国一日前の土曜日の午前は宿泊しているマンリーのアパートメント前で波乗りし、午後はシドニー市内の観光をすることにした。

マンリーのライフガードのお兄さんはフレンドリーである。
マンリーのライフガードのお兄さんはフレンドリーであった。左後方にある「マンリーパラダイス」というアパートメントの四階に滞在。

マンリーからシドニーのピアまでフェリーで30分程。頻繁に船も出ているので待ち時間も少なく便利。

ピアの周辺にはシドニー美術館や古いお店の集まるアーケード、手作りのおみやげ屋が集まるクラフトマーケット、レストランが集まっており徒歩で回ってもかなり楽しめた。

オペラハウスのすぐ先のピアに到着。ヨットが盛んなお国柄を再認識させられた。
フェリーはオペラハウスのすぐ先のピアに到着する。ほんとヨットが盛んなお国柄を再認識させられるなあ。
古い倉庫を利用したレストラン街。クリスマスに近い土曜の夕方とあってオメカシしたシドニーっ子が集まってくる。
港の古い倉庫を利用したシーフード、中華、イタリアンなどのレストラン街。
古いお店が集まるアーケードで見つけたカフェで左上のメレンゲを焼いた迫力のケーキをいただく。20cm位あるメレンゲの下はレモン風味。
古いお店が集まるアーケードで見つけたカフェで左上のメレンゲを焼いた迫力のケーキをいただく。高さ20cm以上あるメレンゲの下はレモン風味でした。
オーストラリアで美味しかった数少ない物の一つがパイ。歩きながら頬張ればシドニーっ子気分(笑)
オーストラリアで美味しかった数少ない物の一つがパイ。歩きながら頬張ればシドニーっ子気分(笑)
頼りになる佐藤さん。シドニーでも地図で私達を誘導してくれました。また御一緒して下さい。
頼りになる佐藤さん。シドニーでも地図で私達を誘導してくれた。また御一緒して下さいね。
夕暮れのハーバーブリッジ。今回は久し振りにロングボードを持参してのトリップだった。
夕暮れのハーバーブリッジ。今回は久し振りに日本からロングボードを担いでのトリップで大変な面もあったが、また南半球に来れることを祈ろう。

田舎岬へ

シドニーから450kmほど北上した田舎の岬が我々の目指す「クレセントヘッズ」

5時間のドライブを経て着いたそこはのどかなサーフタウンだった。

果たして岬の波は?

手付かずの美しい海岸線だが、強いオンショアが吹いていた。
手付かずの美しい海岸線だが、初日は強いオンショアでサーフ出来なかった。

しかし、着いた日はあいにく強烈なオンショア。

仕方なく、地図で風をかわしそうなポイントをいくつか探したが結局ダメ。

予約しておいたSun Worship Eco Villasに向かった。

モダンなコテージが5棟並ぶ「Sun Worship Eco Villas」小さな町だがパン屋、スーパー、酒屋、カフェなど不自由は無い。
モダンなコテージが5棟並ぶ「Sun Worship Eco Villas」小さな町だがパン屋、スーパー、酒屋、カフェなど不自由は無い。

翌日も朝から強いオンショアが吹いていた。

とりあえず海に入ってみたものの風に煽られ波乗りにならなかった。

珍しく落ち込む私(笑)

何故なら今回のサーフトリップで未だまともな波に乗ることが出来ないでいたから。

 

ところが!!!

午後から天候が一変し黒い雲に覆われたと思ったら稲光を伴ったすごいスコール。

そして、夕方荒天が収まるとまさかの弱いオフショアに変わった。雲の切れ間から青空も見える。

ちょっと待って、これって一昨年のバイロンベイと同じパターンだろ!

 

急ぎポイントに向かうと胸位の波が岬に沿って幾筋もブレイクしていたのだった。

これこそ私がイメージしていたクレセントヘッズの姿!(慌てていたので写真無し、ザンネン)

テイクオフし深めのボトムターンから大きなトップターンを繰り返すがショルダーが次から次に張ってくる。夕暮れに現れた幻のような波だった。

 

翌日、サイズはダウンしたものの素晴らしいローケーションの中でメローなポイントブレイクを堪能した。

ここクレセントヘッズは我々のようなオールドタイマー理想の場所である。

ジイさんからキッズまで混雑のストレスも無く楽しむ事が出来るポイントってそうは無い。

思い出に残る夕方の翌日はサイズダウンしたが長く乗れる腰〜腹のクリーンな波
思い出に残る夕方の翌日はサイズダウンしたが長く乗れる腰〜腹の良き波が。こんな日はポツポツとジイさん達も長い板を抱えてやって来る。
長く、長く乗っていこう。
ずっと、ずっと乗っていこう。その後は長いパドルが待っている。
クリーン&ピースフルな日
クリーン&ピースフルな日。はるばる来て良かったと実感する。
キッズや女性も楽しめるメローな岬波
キッズや女性も楽しめるメローな岬波。穏やかな雰囲気に心和む。
羨ましい海岸環境。広いパーキングの脇にはゴルフ場やキャンプ場が。
羨ましい海岸環境。パーキングとシャワーは何処に行っても完備されている。遊歩道の脇には、ゴルフ場やキャンプ場が広がる。
キャンピングトレーラーやバンガローで長期滞在をのんびり楽しむオージー達。
キャンピングトレーラーやバンガローで長期滞在をのんびり楽しむオージー達。何するでもなくデッキチェアに座り日がな海を眺めている人もいる。
可愛いサーフロッジもイイな。
こんな可愛いサーフロッジも点在する。二泊三日で行ったクレセントヘッズの旅だった。

ビーチライフ

オーストラリアの人々は本当に自然の中に居ることが好きなんだといつも思う。

それぞれがビーチで人目を気にせず自分の好きな時間を楽しんでいる、老いも若きも。

シワシワの体だろうが、お腹がポッコリ出ていようが関係ない、水着になってビーチに繰り出すんです。

 

サーフィンだけでなく、ひたすら泳ぐ人、砂浜を走る人、ヨガ、カヤック、ダイビング、ビーチバレー、瞑想と何でも有りです。

 

今回、我々はビーチに面したアパートメントに滞在したので、そんな人々を日がな目にしていた。

 

私もジイさんになっても孫と海で一緒に泳いだり砂遊びをしたいしなぁ・・ウン、そうしよう!

四階の眺めの良い部屋です。
四階の眺めの良い部屋でした。クリスマスのイベントでは眼前に花火が上がる嬉しいサプライズが。
今回も食料を結構持参して朝晩は自炊です。
今回も日本から食料や調味料を持参して朝晩は自炊です。向こうはあんまり美味しい物も無いしね(笑)
マーケットやスーパーで野菜を調達。
マーケットやスーパーでは野菜やフルーツを調達。
朝食はこんな感じ。持参した珈琲が無いと一日が始まりません。
朝食はこんな感じ。持参した珈琲が無いと一日が始まりません。
とびきり水の綺麗なフレッシュウォータービーチにて。
とびきり水の綺麗なフレッシュウォータービーチにて。

 

夏の国へ

ヌーサに始まりバイロンへ、そして三回目の訪豪はシドニーへとダウンアンダーしました。

 

大都市シドニーには大きなビーチが2つある。「ボンダイ」と「マンリー」であるが、それらに隣接して魅力的なビーチが点在する。「ボンダイ」にはタラマラやマルーブラ、「マンリー」にはフレッシュウォーターやカールカール、ディーワイなどだ。

 

ホント、いつもオーストラリアのコーストラインの環境の良さには感心するばかり。

 

ただ何処もどちらかと言えばロングボードよりはショートボード向きな波質。しかも前半はオンショア気味のワイドなダンパーで我々ジジ&ババは手こずったのであった。

シドニーを代表するボンダイ・ビーチ
シドニーを代表する観光地ボンダイ。ジェットスキーのやたら活躍したそうなライフガードが目障りであったが。
我々が滞在したアパートメントのあるマンリー
我々が滞在したアパートメントのあるマンリー。前半はセット頭半のダンパーでパスしたがクリスマスのコンサートや花火のサプライズを楽しめた。
マンリーのすぐ隣りのフレッシュウォーターは水の綺麗な素晴らしいビーチ
マンリーのすぐ隣りのフレッシュウォーターは水の綺麗な素晴らしいビーチ。崖の上ギリギリに邸宅が並ぶ。
ディーワイは広い海岸とリーフのパーフェクションを持つワイルドなビーチ
ディーワイは広い砂浜とリーフのパーフェクトなブレイクを併せ持つワイルドなビーチ。

お休みのお知らせ

サンドカフェ&デッキシューズは12月5日(土)〜15日(火)までお休みさせて頂きます。

ご迷惑をお掛けしますがよろしくお願い致します。

 

今回のサーフトリップは、シドニーのマンリー周辺とそこから北に450キロ程行ったクレセントヘッズに行く予定です。

クレセントヘッズは岬に沿ってブレイクする長いレギュラーのポイントですが、果たして・・

ロングボードを担いでの海外サーフトリップもキツイ年代なのですが、ケガだけはしないよう心がけて行ってきます。

ヌーサやバイロンベイに比べればあまり知られていない波ですが、岬に沿ってブレイクする波はロングライディングが出来そうです。
ヌーサやバイロンベイに比べればあまり知られていない波ですが、岬に沿ってブレイクする波はロングライディングが出来るそうです。帰国したらブログでご紹介します。

香る夢

イタリア人らしき初老の紳士は、日に焼けた肌と高い鼻の持ち主だった。

どことなくジャック・クストーに似ていた。

ジャケットにノーネクタイの紳士の元には男たちの行列が出来ていた。

何故なら、その紳士はお客の好みの香水を絶妙のセレクションで、しかも安価で分けてくれるのだった。

次々に男たちが理想の香水を手にしていた。

私は行列の後ろから二番目だったが、次が私の順番になった時に紳士が「最後の一人だ!」と言った。

すると、一番後ろにいた男がスッと私の隣に出てきて並んでしまった。

私は「あっ!」と動揺したが紳士は迷う事無く私を選び「お前はどんな香りが好きか?」と聞いた。

そして「この部屋の香りが好きだ」と言った私に一つの香水のボトルを選び渡してくれた。信じられない値段で。

 

そんな良い香りの夢を見た・・

懐かしいオーデコロン、ジェフリー・ビーンの「グレイフランネル」。私は、普段香水はつけないので水屋箪笥の戸をほんの少し開け置いてある。その前を通ると微香が漂っている。
懐かしいオーデコロンが出てきた。ジェフリー・ビーンの「グレイフランネル」。私は、普段香水はつけないので水屋箪笥の戸をほんの少しだけ開けてボトルを置いてある。その前を通ると甘い微香が漂うから・・

「今デュシャン」

日本の「MOMA」は、六本木ヒルズではなく、千葉市にありました。

 

まさか千葉で世界を代表する現代美術家・杉本博司氏の個展を観れるとは思っていませんでした。

今「千葉市美術館」の20周年企画として開催されている氏の個展の興奮を伝えなくては!と筆を取った次第であります。
現存する世界のアーティストで最も私がリスペクトする写真家であり現代美術家、建築家、演出家、古美術蒐集家でもある、杉本博司氏。

今回は写真の代表作「海景」「劇場」「ジオラマ」シリーズの新旧の作品を展示した「今昔三部作」。そして、長年蒐集している古美術で構成した「床の設え」が30点近くと見応え十二分、圧巻の杉本ワールドでした。

 

杉本氏は良く和歌の「本歌取り」という表現を使うが更に加えて「逆手取り」という手法の使い手と私は思う。その完璧でアバンギャルドなコンセプトは「今デュシャン」と呼ぶに匹敵する。

 

12月23日まで開催されていますので私を信用して(笑)是非お出かけ下さい。

代表作「海景色」シリーズ。古代人も見たであろう究極のミニマリズム。
代表作「海景」シリーズ。古代人も見たであろう海景色がコンセプト。写真撮影可の展覧会は稀有である。
30点近くにも及ぶ「床の間の設え」に完全にノックダウンの私。
30点近くにも及ぶ圧巻の「床の間の設え」に完全にノックダウンの私。知れば知るほどハマってしまう杉本ワールド。
願わくば私の好きなもう一人の写真家「藤原新也」氏との対談が実現して欲しい。現実の事象、ことに人間に対してオブラートに包まない視点を持つ二人に!
最後にはこんな看板が・・・願わくば南房総にアトリエを持つ私の好きなもう一人の写真家「藤原新也」氏との対談が実現して欲しいのだが。現実の事象、ことに人間の本性に対してオブラートに包まない視点を持つ二人に!

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