トラッドの匂い

私がアンティーク店「DAYS GALLERY」を開いていた時に一方的に指標にさせて頂いた方が二人おりました。(面識など無いんですが・・)

お一人は何回かブログでお話ししているアートディレクターの渡邉かをる氏(故人)です。

青山で「デイリーキャッチ」というシガーと中国茶と骨董のお店をやられていましたが、和洋折衷の粋なセンスが大好きで氏がプロデュースされた溜池山王のBar「スワンキー」や鎌倉にオープンされたBar「The BANK」にも足を運びました。

魯山人の器にグラスはバカラのアンティーク、現代作家の塗の盆にテーブルと椅子はオリジナルのコルビジェやヨーゼフ・ホフマン、後ろの棚には丹波の大壺や李朝の置物など・・足元にも及ばないエクレクティックなセンスにはいつも脱帽しておりました。

VANジャケット出身の渡邊さんからはトラッドの匂いを感じておりました。BAR文化にも精通しておられた酒徒。

そしてもうお一人はいつも本を愛読していた自在屋の勝見充男氏です。

このほど骨董雑誌「目の眼」誌より「勝見充男大全」が発売されたと聞き購入した次第です。

若かりし時アイビーからウエスタンに傾倒し原宿の古着屋で働きゴローズでインディアンジュエリーを物色していたと言う勝見さんのセンスもやはりトラッドの匂いがしていました。
自由自在な骨董センスを色々学ばせて頂きました。

桐の箱を古い更紗とかでなくビンテージのバンダナで包むセンスが勝見流。

本にご興味おありでしたら参考になさって下さい。

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