引き出しを整理していたら、産経新聞に連載されていた阿久悠さんのコラムの切り抜きが出てきた。
「つまらない仕事でも面白がって工夫すると必ず誰かが見ていてくれる」というタイトル。
14年ほど前の日付だった。
若かった時から阿久悠さんは生きていく上で自分の都合が優先されるわけが無いと思っていたらしい。
サラリーマンになった頃、何の取り得の無い自分だが与えられたつまらない捨て仕事を無駄な努力を承知で面白いものにしようと工夫を凝らしてやっていたという。
無駄な努力と笑う人もいただろうがそれを見ていた人が新しい仕事へと導いてくれた。
そこでも無駄な工夫を繰り返し、それをきっかけに更に面白い仕事に誘われた。
無駄と遠回りほど価値がある事は無いと信じ続けた結果、稀代の作詞家になった。
同じゴールを目指すなら最短距離を選ぶ。若い時には皆そう考える。
気の利いた人間は面白いことを見つけ手間暇かけずにスキップしてゴールする。
ともすれば私もそちらに行きがちなのだが、たまたま見つかったこの切り抜きを今再び読み返せて良かったと思った。
若い時より阿久さんのメッセージが体に染み込みそうだから・・