雪深い青森の秘湯へ

1月23日。

私の62歳の誕生日であり二女の結婚記念日、そして板橋のお義母さんの命日でもある運命的な日。

その3回忌の法要を終えた翌朝、私は大宮駅で新潟の信彦、群馬の直彦と待ち合わせて青森に向かった。

目的地は秘湯・酸ヶ湯温泉。

東北新幹線は320キロと速い。ビールを飲みながら3時間で青森だ。

何処からともなく聞こえた「津軽海峡冬景色」は空耳なのか・・青函連絡船「八甲田丸」が保存されている青森桟橋
カニ・エビ・ホタテ・トロ・イクラ・・青森魚菜センター内の市場に並ぶ好きな海鮮を乗っけていただく「のっけ丼」が昼飯。

青森駅から宿の送迎バスに揺られ1時間半で雪深い「酸ヶ湯温泉」に到着。

300年の歴史あるこの湯治場は「国民保養温泉第一号」に認定されている。洗面所やトイレは共同だったが温泉と食事のグレードを考えれば良心的な料金である。
立ち上る湯気と160畳の広さが圧巻のヒバ材の千人風呂はホント別世界だった!冬場は湯気で1m先も良く見えない。とにかく「力のある温泉」である。(温泉好きの直彦が1泊で7回も入浴したほど)基本混浴だが女性専用時間帯が朝・晩ともあるのでご安心を。

長逗留する人もいると聞いた。棟方志功もそうであった痕跡があちこちに残されていた。

今回、我々は一泊だったが季節を変えて再び八甲田にゆっくり来てみたいと強く思った。

 

帰りの時間が無い中、私は青森駅近くの「おさない食堂」のホタテカレーを食べたいと二人の彦にせがんだ。

何故ならそれは、故・安西水丸さんお薦めのカレーだったから。

信彦が言った「この食堂は開店と同時に来たい店だ!」と。なるほど、ここは水丸さんの好きな店だと確信出来るメニューと雰囲気なのだった。
今回は時間が無く飲めなかったが「カレーと日本酒は合うんだよ!」と言っていた水丸さんの言葉を思い出す当たり前に美味しいホタテカレーだった。きっと水丸さん地酒の〆でこのカレーだったんだろうな・・
新潟の信彦、私、群馬の直彦。直彦がいろいろ手配してくれたお陰で今回の旅が実現した。いろいろありがとう、また温泉行こう!(我々は大人の休日倶楽部会員)

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