宍道湖を望む水の都「松江」はとても魅力的なところだった。
武家屋敷が連なる「塩見縄手」にある小泉八雲の旧居にはずっと来たいと思っていた。随分前に雑誌で見たこの旧居は私の理想形「終の棲家」であった。
適度に簡素な平屋の旧家、どこか海の近くを感じさせる侘びた庭。
ここに居れる事が嬉しく、縁側に座りしばし陶然となっていた。
私は、見事な庭園芸術の足立美術館よりもこちらに惹かれるタイプ。
その後、近くの丘にある大名茶人・松平不昧公の茶室「明々庵」へ。松江は水の都であり茶どころでもある。
丘の上からは松江城が良く見える。何か松江に住みたくなってしまう・・・
お昼に出雲名物「割子蕎麦」をいただき、運河沿いにある「Objects」へ。ここは現代作家の器や古道具を扱う店主のギャラリーで昭和初期に建てられたビルの一階にある。
丁度、店主の集めた古い物展をやっており、スリップウェアや李朝の木工品、日本の文机などが展示販売されていた。ここの店主かなりの目利きのようだ。どれも厳選された物ばかり。
私の行きたい所巡りではカミさんや娘達たちに申し訳ないので、美味しそうなケーキ屋さんを見つけてお茶をし、2泊目の宿のある出雲日御碕に向かった。