千倉の波が良かった日、鴨川のカメラマン利蔵さんが何枚か写真を撮ってくれていた。水も綺麗でとても気持ちの良い波乗りが出来た日だった。
だが自分の写真を見て思う。
体に力が入り過ぎている。もっと脱力し、棒立ちのままボトムターンをしたい。両手もダラリと下げてね。アレックス・ノストのボトムターンのように。
アルはダンサーのように波に乗る。その比類なきスタイルは、まるで前衛舞踏家のようだ。
あと気になるロングボーダーはデーン・ピーターソンだ。デーンのライディングには起承転結がある。テイクオフしてからプルアウトするまでの間にストーリーがある。ハングテン、カットバック、そしてプルアウトのアクションがどれもスタイリッシュ。
オールドサーファーとしての理想はスキップ・フライ。10~13feetオーバーの板の上で彼はただ波に合わせてトリムするのみ。余分な動きは何も無い。ミニマリズムこそジジイのライディングの理想形だ。
この写真を見て,そんな新たな思いが沸いた。