バーキン

ワインレッドのダイムラー・ダブルシックスを乗りつけ、オレンジ色のバーキンをカウンターにドンッと置いたその婦人はエスプレッソのダブルを注文し、シガーに火を点けた。

テーブル席の愚図っている子供の親に鋭い視線を送ると、表情ひとつ変えず煙を吐いた。時々来るこの婦人はいったい誰なのか?前にお孫さんらしき女の子と来たことがあるので、きっと千倉に別荘でもある人なのだろう。

女性を形容するのにあまりカッコイイという言葉は使わないが、その時は内心カッコイイと感じていた。

古いスクラップブックで若き日のジェーン・バーキンを発見。トレンチコートなどマニッシュなアイテムを着させたら右に出る人はいない。またエルメスのバッグをこの人ほどトートバッグのように、ラフに使っている人を私は知らない。
古いスクラップブックで若き日のジェーン・バーキンを発見。トレンチコートなどマニッシュなアイテムを着させたら右に出る人はいない。またエルメスのバッグをこの人ほどトートバッグのように、ラフに使っている人を私は知らない。

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